奄美諸島のひとつ喜界島。サトウキビ畑が広がる島の女の子は、しかしサトウキビをそのまま囓るなんて初めてなんだと言った。
「今はチョコレートやケーキなんかがいろいろあるからな」とおじいさんは苦笑いする。「でもこういうものを噛んでいたから、昔の人はみんなアゴが丈夫よ」
サトウキビはかたくて筋張っているが、噛むと意外にジューシーだ。東南アジアではこのまま絞って氷とライムを入れて、とびっきりうまいサトウキビジュースを作る。暑い日には一日何杯も飲んだものである。【鹿児島県喜界島】

Japan (2010)